青郊窯について
大正初期に九谷焼の絵描きとして青郊窯の歴史はスタートしました。
やがて昭和になり青郊窯は九谷焼の業界としては初めてスクリーン印刷の技術を導入し、転写紙を用いてある種工業的に作る事で、お求めやすい価格で九谷焼を日常に届ける事をミッションに、その製造手法を大きく変化させます。
転写紙で作られた九谷焼と侮るなかれ。
その製造過程には多くの拘りが詰まっていて、多くの工程は人の手による緻密な作業の集大成で出来上がっています。
弊社は他の九谷焼メーカーとは異なり、
□自社で九谷焼の和絵具を開発、調合し他社製品にはないガラス質で透明感溢れ、盛りが厚く優美で色鮮やかな九谷焼の色絵の特徴を損なう事無く商品のデザイン、製造を行っております。また、当然ながらすべての商品は食品衛生法にて定められる鉛溶出検査の基準を大きく下回る数値にて管理されており、お客様に安心して食器としてお使い頂ける商品の開発、製造を行っております。
□印刷専門業者に外注される他のメーカーとは異なり、弊社は社内に転写紙の製版及び印刷機能を有し、色絵の発色の管理を含めて、絵付けに関する工程を全て社内一貫で行っており、九谷の色絵の追求に妥協をいたしません。自社で転写紙を印刷する機能を有するからこそ、約600点を超えるバリエーション豊かな商品ラインナップと高品質&低価格の両立が実現するのです。
□後の工程でPCを活用してデジタル的に処理される転写紙のベースとなる罫線(黒のアウトライン)も全て絵筆を用いて手描きで描かれます。そのベースとなる最下層のレイヤーをスキャンしたのち、PC上のソフトウェアで色付け処理を行っていきますが、絵付け職人から始まった知見を活かして、実際の絵描き職人さんがどのように絵具を乗せて、延ばしていくかを想定して、筆圧、ムラを表現して手描き感を加える処理を行って、転写紙の製版を行っています。
□実際に転写紙を貼る作業も数十名いる職人さんの手によって手仕事で貼りつけられます。職人さんそれぞれの特徴、手に合わせて約600点を超える商品ラインナップの商品を貼り付けて頂くのです。
□約900℃の高温で窯で焼成されたのち、厳しい検品をクリアした商品がお客様のお手元に届く商品となります。
こうした様々な工程を経て作り上がられる商品を最高の状態で皆様のお手元にお届けします。